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トップ  >  コジマガ 第77号(2011.06.11)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第77号
□───────────────────——2011.06.11─——
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.077
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


今回で第3回目となる全国大学対抗タイピング大会(学内予選)がTIESで開催中
です。今年は在外研修中につき傍観ですが、情報処理の授業の中扱っているので、
NGUからの参加者は加盟校でも断トツの規模を維持しています。また、現在、個人
部門でも1位、2位と活躍しており、喜ばしい限りです。

実際のタイピング大会の状況は、TIESにログインするのが一番でしょう。TIESの
アカウントについては、コジマガ第32号に書いた通りですので、興味のある方は
是非、ご参照ください。


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■アメリカ短信 > 「豊かさとは何か」の段
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☆関連サイト:http://bit.ly/kojimag068

アメリカで生活をしていると世界中のさまざまな国に出会います。出身の人々で
あったり、食事などの文化であったりします。国際的な政治経済情勢についても
まるで自国の出来事のごとくニュースで扱っています。さすがに世界から多くの
人を集めている国だけあります。

コジマガ第68号でも書きましたが、平均的な個人宅に訪れるとこの国の豊かさを
実感します。庭付きの広い敷地にガレージと自宅があり、ほとんどがプール付き
です。プールの使い方はただ泳ぐだけでなく、プールサイドにテーブルを出して
涼みながらのパーティに使われます。プールサイドにはカウンターを置き、飲み
物や食べ物を思い思いに取りながら、初めて合う人同士が会話で盛り上がります。
BGMは、ノートPCでインターネットラジオにアクセスし、外付けスピーカーから
流れてきます。もちろん気が向いたらプールで遊んだりします。

日本でプール付きの自宅を持つ人は億万長者に限られます。自宅でのパーティと
いう文化が、プールとセットになっていません。屋外プールの利用期間は3ヶ月
程度ですし、敷地代外にもメンテナンスで費用が発生します。それならば、屋内
プールを持つスポーツクラブの会員となった方が世話入らずで、結果として安く
上がります。

クルーズコントロール付きの大きな車で優雅に走行し、長距離の移動も可能です。
道路や駐車のスペースは広く、渋滞も日本ほどひどくないので、平均速度は日本
よりも上です。さらに高騰したガソリンも比較すれば日本より安いという、完全
な車社会になっています。また、携帯電話はすでに4Gへ向かっており、GPSでの
サービスも日本より進んでいるように思います。

このようにアメリカの生活環境を考えると、余裕が感じられます。経済力のある
日本から見ても、アメリカにはかなり多くの魅力があります。もちろん、個人の
経済的な裏付けは最低条件ですが、安定収入や将来性が保証されるのであれば、
閉塞感が漂う日本にいるよりもいいかも知れません。経済発展途国の出身者なら
ば、なおさらこの国に惹かれるでしょう。世界中の国々から多くの人が集まって
くるのも、首肯できます。

英語圏で生まれ育った人以外は、皆、英語を覚えて、この国で生活をしています。
経済力を身につけて言葉や生活習慣を身につければ、自国で暮らすよりも快適な
生活を送ることができます。この国で暮らしてみて「豊かさとは何か」を改めて
考えてしまいます。


———————————————————————≪ books ≫——
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://bit.ly/mckK4L

『歴史は「べき乗則」で動く』,マーク・ブキャナン著(水谷淳訳),ハヤカワ文庫
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渡米して2冊目(電子書籍も含めると正確には3冊目)となる日本語の本を読了
しました。自分の研究材料にもべき乗分布が関連していることもあり、これまで
ネットワーク理論関係の書籍を集めていました。この本はタイトルを見ただけで
購入し、所謂「つんどく」状態になっていました。文庫なのでさほど重たくなか
ろうとアメリカまで持ってきた次第です。とはいえ、なかなか手付かずのままに
なっていたのをようやく読み終えたところです。

内容はネットワーク理論や自己組織化の話です。その一例として、阪神大震災や
ブラックマンデーについて言及されています。この原本(『歴史の方程式』)が
最初に世に出た後、たった10年で「想定外」規模の大惨事(リーマンショック、
9.11や東日本大震災など)が起こるとは、誰にも予見できなかったと思います。
リーマンショックは100年に一度で、東日本大震災は1000年に一度だそうですが、
このような稀有な出来事が10年の間に生起するものだろうかという問いがあると
すれば、きっと著者は肯定するでしょう。

地震に関する話題はかなり詳細に述べられています。この本でも指摘されている
ように、阪神大震災は事前に全く想定されていませんでした。その後、活断層が
起因する地震について注目が集まりました。また、核融合の話まで扱われており、
反応炉に制御棒で反応を抑えるトピックスには、3.11を想起してしまいました。

地震の規模と発生頻度をグラフにすると「べき乗分布」が確認されます。つまり
スケールフリーの巨大地震は必ず起こるということです。一方で、研究は予測に
必要な発生時間・場所・規模を特定できるレベルにないことも述べられています。
また、発生のサイクルを歴史から探ろうとしても、100年程のデータでは46億年
ともいわれる地球の歴史からすれば、ほんの一瞬の動きを捉えたに過ぎません。
巨大地震の発生に関する誤差の範囲は、明日かも知れないし、50年後なのかも
ということは、全く役に立たないことを意味します。人間の一生の時間と地球の
活動時間にあまりに大きな格差があります。

この本でネットワークや自己組織化、臨界状態の形成に関する事例は、森林火災
の延焼、生態系の変化、絶滅種なども取り上げています。これは集団的振る舞い
がシステム全体の臨界状態を作り出し、あるきっかけでそれが一瞬にして崩れて
しまう事象です。文中にある表現では「何かが変わるためには、歪みがある限界
を超えなければならない」ような事例を説明しています。

また、第10章では金融経済の話としてブラックマンデーを扱っています。株価が
世界同時に大暴落する理由を、ネットワーク理論で説明しています。この内容は
『ブラックスワン』でのリーマンショックへの言及箇所と重ね合わせながら読む
と良いかも知れません。さらに人間の繋がりの説明には、ミルグラムの実験から
ネットワーク理論へと話が展開します。本の最後の部分では、トーマス・クーン
のパラダイム理論(学説ネットワーク)まで及び、革命や戦争の発生という歴史
に臨界状態を見い出そうとしています。

確かに90年代初め、都市銀行は13行もあり往時のバブル経済を謳歌していました。
しかし、バブル崩壊で巨大金融機関は淘汰、合併が進みメガバンクへ再編されて
います。バブルの宴の中では、悲惨な結末を全く予想できませんでした。そして
万一、日本が財政破綻した場合、どのような議論が噴出するのでしょう。やはり
「想定外」という言葉で責任を回避するのでしょうか。この言葉が論点になって
いる時機にこそ、読んでおくべき本であるように思います。


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■編□集□後□記□
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アメリカでは5月末の祝日であるメモリアルデーを迎えて、いよいよ夏が始まり
ました。すでに真夏のフロリダでは、本格的なハリケーン・シーズンが到来した
ようです。こればかりは来てもらいたくないと願うばかりです。

1年間のサバティカルなので、8月末で研修終了です。フロリダでの研修生活も
残すところあと3ヶ月となりました。早いもので、研修ブログは284日を更新し、
カウントダウンです。出発前に皆に言われた「慣れた頃に帰る」ということが、
まさにその通りになってきました
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